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どちらから始めるべき?NISAと確定拠出年金のメリット・デメリット

O先生
NISAと確定拠出年金のどちらから始めるべきでしょうか?

吉田
目的や現状によって取り組むべき順番は変わってきます。
0様プロフィール
32歳 整形外科
大学病院勤務(共済年金加入)
独身

所得税の節税効果が高いのは確定拠出年金

もし、節税を目的にNISAや確定拠出年金を検討されているのであれば、確定拠出年金から始められることをお勧めします。
確定拠出年金はその掛け金の全額が所得控除になるため、税率50%の方(課税所得1800万~4000万円の方)が、厚生年金加入者の限度額23,000円を毎月拠出すると、年間138,000円の節税になります。更にその運用益も非課税で、受け取り時には退職所得控除(一時金として受け取る場合)や公的年金等控除(年金形式で受け取る場合)の適用を受けることもできるため、拠出時、運用時、受取時の3度税金面でお得な制度です。

直近の資産形成を目的とするのであればNISA

確定拠出年金は先述のように節税効果は高いのですが、60歳まで引き出せないというデメリットが存在します。つまり、例えば5年後に留学予定でその費用を貯めておきたいといった目的がある場合、その方に確定拠出年金は向きません。
このように、もし、60歳より前にその資金が必要になる可能性があり、そのために何らかの運用を始めてみたいとお考えの方であれば、NISAから始められると良いでしょう。まずは少額から投資してみようとお考えの方であれば、最長20年間積み立てが可能なつみたてNISAがお勧めです。
ただし、節税になるのはその運用益の部分のみですので、その節税効果は限定的です。
また、NISAとつみたてNISAは併用できませんので、その目的によってどちらかを選びましょう。

NISAとつみたてNISAのどちらを選ぶべき!?

運用益が非課税になる効果と、いつでも引き出せるのはどちらも同じなのですが、NISAは年間の投資限度が120万円、最長5年間であるのに対し、つみたてNISAは年間投資限度額が40万円、最長20年間積み立てが行えるという点に大きな違いがあります。
その期間と金額以外にも違いがあり、つみたてNISAは国が厳選した長期運用に適した投資信託やETFの中から銘柄を選び、基本的に自動で積み立てていくのに対し、NISAでは個別株式やIPO銘柄などもその対象に入るため、より幅広い範囲からご自身のタイミングで銘柄を選び投資を行います。
もし、ほとんど投資経験がないという方であれば、つみたてNISAの方が、投資対象が限定されているため投資判断がしやすく、安定的な長期投資に向いていますので、つみたてNISAから始められることをお勧めしています。
また、年に1回限りですが、NISAからつみたてNISA(若しくはその逆)の変更も可能です。よく勘違いされやすいポイントを補足すると、変更する際に、保有中の資産を慌てて売却しなければならないのではと考えられることがあるのですが、その必要はありません。
例えば、NISAからつみたてNISAに変更した場合で、その前年に購入した100万円の株式を保有中の場合、購入から5年以内であれば非課税のままですので、タイミングをみて、売却等出口を考えるようにしましょう。

NISAと確定拠出年金は併用が可能

例えばNISAと確定拠出年金それぞれに月々2万円ずつ拠出するなど、足元の資金に余裕のある方であれば、両方始められても良いでしょう。
残念ながら定期預金や学資保険などにお金を入れていてもほとんど増えることはありませんので、例えば、ご自身の留学費用の一部はNISAもしくはつみたてNISAを活用して積み立て、ご自身の老後資金は確定拠出年金を活用して準備し、直近の数年間に必要な分は預貯金として残すなどバランスよく資産形成していきましょう。

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