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保険を見直す際に押さえておきたい3つのポイント

S先生
子供が生まれたので、この機会に保険に加入しようかと考えています。
まずどのような保険から検討すべきでしょうか?
S様プロフィール
35歳
麻酔科勤務医(非常勤)
年収1000~1400万円
配偶者:37歳医師(フリーランス)
お子様:1人(1歳)
加入中の保険:県民共済のみ

吉田
保障加入を検討される際に押さえておきたいポイントは以下の3つです。

①病気や怪我で働けなくなった場合の保障

まだお若く今後も長く働かれる予定のS様にとって、最も重点的に準備しておきたい保障は、病気や怪我で働けなくなった場合の休業補償であると考えられます。
しかし、S様の場合はご主人様も医師として働かれていて、現状の生活費もご主人様のご収入の範囲内におさまっているため、万が一S様が病気や怪我で働けなくなった場合や、今回のように出産や育児によってお仕事を少しセーブしたいと考えられた場合においても、日常の生活に与える金銭的影響は大きくないと予想できます。
万が一入院が必要になった際には、現在加入されている県民共済から1日当たり15,000円の共済金が支払われますので、現時点で今以上に保障を手厚くする必要性は高くないでしょう。
しかし、共済の保障範囲外の理由で収入が途絶えてしまうケースも想定されるため、今のペースで万が一のための貯蓄を継続されることをお勧めします。

②自身が亡くなってしまった場合の保障

60歳までに万が一のことがあった場合には、県民共済から410万円(病気死亡の場合)~1,010万円(交通事故の場合)の死亡保険金が支払われます。S様の場合、ご主人様の収入があれば遺族の生活費は足るかと思われますが、S様が心配されていた学資の面では不足が出てくる可能性が考えられます。
そのため、目標とされていた私立医大の平均的な学費(約3,000万円)×お子様の人数程度の貯蓄が用意できるまでは、その不足額相当の死亡保険を検討されても良いのではないでしょうか。ただし、その期間はお子様がもう1人増えたと仮定しても、不足が想定されるのは10年程度になると予想できますので、比較的安価で加入できる掛け捨ての定期保険で十分ではないかと考えられます。掛け捨ての保険はもったいないと感じられる方も多いですが、その目的が決まっていて、必要な期間も短い場合は、終身保険や養老保険とのバランスを見て、積極的に組み入れられることをお勧めします。

③長生きした場合の保障

①②を気にして保険に加入される方は多くいらっしゃいますが、この③は忘れられがちです。
今の35歳の女性の半数は95歳くらいまで生きるとも言われています。しかし、S様の場合、非常勤で働かれている期間が長く、ご主人様もフリーランスと、今後のキャリアプランをお聞きしても国民年金のみの時期が長くなる予定ですので、将来的な年金はほとんど期待できません。(満額納められて、年金制度が今のまま継続されていたとしても、65歳からの年金額はご夫婦で月20万円もない計算です。)そうなると、現役時代の収入とギャップが大きく、それを埋めるために働き続けるしか選択肢がなくなってしまうケースも多く見受けられます。特に医師の方の場合、現役時代の生活レベルが高く、逆に年金収入は一般的なサラリーマンよりも少ないケースが多く、毎年500万円以上貯金を切り崩さなければ生活レベルを維持することが難しくなることも珍しくありません。
リタイア後の生活費を目的として、S様は現在貯蓄という形で備えられているとのことでしたが、貯蓄で備えるデメリットとして、長生きすることによる資金の枯渇が考えられます。先述のように、リタイア後の生活費と年金収入に500万円のギャップがあった場合、1億円の預貯金があっても20年でなくなってしまいます。
保険を活用して備えるには、年金保険という選択肢がありますが、S様の場合は、まず、確定拠出年金もしくは国民年金基金といった、公的な上乗せ年金を利用されることをお勧めします。ちなみに、確定拠出年金と国民年金基金の大きな違いは、自分で運用するか基金連合会に運用を任せるかということです。どちらも掛け金が全額所得控除の対象となり、節税にもなりますので、まずは、公的な制度を活用して節税効果を得ながら、将来のための準備を進めましょう。

まとめ

日本人は、保険が好きな傾向が強く、多くの方が保険を利用して万が一に備えています。とりあえず保険に入っていることで安心と感じられている方も多く、S様のように、周りに比べてあまり加入していないことに不安を感じていらっしゃる方も多いようです。
しかし、ご自身にとって必要な保障額をシミュレーションをせずに、保険会社の人に勧められるがままに加入すると、非常に無駄が多くなってしまいます。死亡した場合、病気になった場合、働けなくなった場合、長生きした場合など様々なケースを想定し、どの程度の保障が必要なのかを見積もってから、加入する保険を選ぶといった順序で、保険加入を検討されることをお勧めします。

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