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勤務医が可処分所得を上げるために押さえておきたい2つのポイントとは!?

O先生
何かと支出が多く、アルバイトを頑張ってもあまり手残りしません。どこから見直していくべきでしょうか?
O様プロフィール
43歳
消化器内科勤務医(個人クリニック勤務)
年収2300万円
奥様(43歳・薬剤師)
お子様(13歳、12歳、10歳、8歳)

吉田
4人のお子様の教育費は削らないでほしいというご要望を奥様より伺っておりますので、その他で見直しができる項目を2点お伝えします。
今回見直しをお勧めする2つの支出は、O様に限らず多くの医師・歯科医師のご家庭で払いすぎの傾向にある項目です。この記事をご覧の皆様もO様との共通点があるようであれば、この機会に支出を見直してみてください。
O様の主な支出
生活費:約40万円/月
ローン:約30万円(マイホーム・車)
税金:約650万円/年(所得税・住民税・固定資産税)
生命保険料:約150万円/年
教育費:約30万円/月
余暇費:約100万円/年

①税金をコントロールする

O様の場合、ご収入の約30%を税金の支払いに充てられています。
現状、O様が既に利用されている減税制度はマイホームローン控除のみですので、まずはリスクが低い公的な制度を利用して、所得控除できる金額を増やすことから始められることをお勧めします。
将来のための貯蓄の少ない現状を踏まえると、まずは、退職金代わりとなる確定拠出年金から取り組まれるのがお勧めです。この確定拠出年金は掛け金の全額が所得控除となり、O様の場合はその半分程度の節税が見込めます。毎月2万円ずつ60歳まで確定拠出年金に拠出したと仮定すると、今後17年間で約200万円節税しながら約400万円積み立てることができます。O様の場合、厚生年金に加入されているため、23,000円が月々の拠出限度額となります。金額が小さいため、節税効果は限定的ですが、まずはこのような小さな成果を積み上げていって、慣れてから、少しリスクをとった運用等も取り入れてみると良いでしょう。
また、この制度はO様が60歳になるまで引き出せないことがリスクではありますが、ご勤務先の退職金制度も整っていないと伺っておりますので、人生100年時代と言われる今、老後の備えをしつつ、税金対策にもなりますので、お勧めの手法です。
さらに、ふるさと納税も、寄付金額ー2000円=減税額となるため、厳密には節税効果はありませんが、O様のようにお子様の多いご家庭では、返礼品としてもらえる特産物で食卓に彩りを加えられているケースも多いようです。O様のように所得が高い方であれば限度額も高いため、より多くの返礼品を受け取れます(O先生の場合は約75万円が限度額)。こちらも併せて検討してみてください。

今回ご紹介した2つの方法だけでは、大きな節税効果を得ることはできませんが、現状ほとんど対策していないものに手を加えることで、年間数十万円程度でも還付される税金が増えて、税金を合法的にコントロールすることを可能なのだと実感していただくことが節税の第一歩となります。

その効果を実感できたなら、許容できるリスクを測りながら他の方法も検討してみてください。

詳しくはこちら(勤務医でもできる節税方法と考えるべき順番とは!?)の記事をご覧ください。

②保険を見直す

お子様が多く、奥様も現在はお仕事をされていないため、O様に万が一のことがあった場合の対策は必須です。今もしO様に万が一のことが起こった場合、マイホームローンとO様の所得にかかる所得税・住民税部分の負担はなくなりますので、月々の70万円程度の収入があれば今と同等の生活が送れる計算です。
それに対して収入は遺族基礎年金+遺族厚生年金+各種手当てとして20万円程度が見込めますので、その差額の50万円を埋めるために必要な保険の考え方は以下の通りです。
現状加入されている保険の大半は、45歳の時に万が一のことが起こっても、60歳の時であっても同額の死亡保険金が下りるといったタイプの死亡保険ですが、O様の場合45歳時点の必要保障額と60歳時点の必要保障額を比較すると、60歳の時点では、それまでに支払った生活費や教育資金分の保障は不要となっているため、1億円程度の差が生まれると考えられます。つまり、45歳~60歳の間で段階的に1億円分の死亡保障を削っても問題がない計算になるのです。そして、末子様が小学校を卒業されたら奥様もお仕事を再開される予定とのことでしたので、4年後からはさらに、奥様の勤労収入の分だけ準備すべき保障額は減りますし、ある程度預貯金が貯まってきたら、それと同等の保険を削っていくという方法もあります。
このように時間の経過と状況の変化によって保険として準備しておくべき金額は減っていきますので、ずっと同じ金額の保険に入り続けることは非常にもったいことです。さらに、古い保険の中は新しい保険よりも保障の範囲が狭いものも多く、新しいものにかけ替えるだけで同じ保障をより安く構築できる場合もあります。O様の場合も、20代で加入して以来見直していない保険があるようですので、この機会に一度見直されることをお勧めします。

保険のより詳しい見直し方を知りたい方はこちら(基本的な生命保険の見直し方)の記事もご覧ください。

まとめ

今回お伝えしたO先生の事例のように、税金と保険の2つを見直すことで大きく負担を減らし、可処分を大幅に増やすことができたケースは少なくありません。なかなかお金が残らないと感じられている方は、まず、この2点で無駄はないか確認されてみてください。

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