基本的な生命保険の見直し方

T先生
保険に入りすぎているように感じます。どこから見直すべきでしょうか?

吉田
まずは、必要保障額を求め、ご加入中の保険内容との差を見ていきましょう。
T様プロフィール
55歳 大学病院勤務
ご家族:奥様(55歳、公務員)
保険内訳概要:
死亡保障1.8億円
入院日額3万円
がん一時金:200万円
手術給付一時金100万円
個人年金(月30万円、10年確定払い、払済)

必要保障額の算出方法(簡易版)

従来のコンサルティングでは、詳細なライフプラン表を作成した上で算出するのですが、今回は簡易的な必要保障額の求め方をお伝えします。

まず月々の生活費等支出を計算します。(食費・住居費・被服費・光熱費・通信費・娯楽費…を足してください)

T様の場合は現状月60万円程度の生活費がかかっているとお伺いしましたので、奥様お1人の生活費としては月40万円必要になると仮定してシミュレーションしてみましょう。
55歳の女性の平均余命は約33年のため、今後奥様がもし一人になってしまった場合必要となる資金は40万円×12ヶ月×33年=1億5,840万円と試算できます。…①
次に、T様に万が一のことがあった場合にどの程度の収入が見込めるかを計算します。
65歳まで月40万円(奥様給与所得)
40万円×12ヶ月×10年=4,800万円
65歳~75歳 月55万円(公的年金+個人年金保険)
55万円×12ヶ月×10年=6,600万円
75歳以降は25万円(公的年金)
25万円×12ヶ月×13年=3,900万円
平均余命までの33年分の総額は1億5,300万円となります。…②
この①と②の差を見ることによって、大まかな保障の過不足を知ることができますので、この差をベースに保障を考えていきます。

死亡保障の考え方

T様の場合、お子様はいらっしゃらず、奥様も65歳まで働きたいというご意向をお持ちとのことでしたので、死亡保障の1.8億円は過剰と思われます。
上記の必要保障額の計算からも、①と②の差がほとんどないことがわかります。つまり、その差以上に預貯金等の資産をお持ちであれば、死亡保障がゼロであっても問題がないということになります。
T様の場合、死亡保障はすべて解約返戻率が100%を超える保険商品で構築されていて、既に加入されてから15年以上経過しているものが多いため、どれも既に掛けた分以上の解約返戻金が貯まっています。直近では他に使う予定がないとのことでしたので、一旦払い済みにする手続きをして今後の保険料の支払いをストップされることをお勧めします。既に返戻率がピークに達しているものなど、一部は解約して別の方法で運用されるのも良いのではないでしょうか。

医療保障の考え方

T様の場合、万が一の際にも十分対応できるだけの預貯金をお持ちですので、入院保険に加入する必要性はほとんどありません。
全て解約しても構わない状況でいらっしゃると思われますが、それは不安だと感じられる場合は、高額医療費特約付きのCの医療保険のみを残されることをお勧めします。

老後資金の考え方

お2人とも共済年金に加入され、退職金制度も整っていることから、既に払い終えていらっしゃる個人年金と預貯金、既に貯まっている保険の満期金のみで老後資金は十分に足るものと思われます。

まとめ

T様が従来感じていらっしゃったように、T様の保険の加入状況は、少し掛け過ぎかと思われます。必要保障額相当の保険のみを残すことで、年間支払い保険料を100万円以上圧縮することも可能です。その浮いた分は、万が一のための保障としてではなく、万が9999のお2人が未来のために使われてはいかがでしょうか。

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